最近よく耳にするようになった「web3」をご存知でしょうか?
web3は、新しいテクノロジーによって人々の生活を根本から変えると言われています。
日本ではまだまだweb3が浸透していませんが、海外、特にアメリカではホットな話題となっています。

最近web3ってよく聞くけど、web3って一体何なのニャ?
web3っていうのは、新しいテクノロジーがもたらすインターネットの新しいカタチ。人々の生活を根本から変える可能性がある革新的なものなんだ!

web3とは?
”web3”を一言で表すと、「ブロックチェーンを基盤とした非中央集権的なインターネットの時代」です。
現代のインターネットは”Web2”と言われており、そこから新しい時代に進もうとしています。
その新しい時代がweb3というわけです。
Web2の代表格と言われるのが、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)を始めとしたグローバルテック企業。
世界中の人々がこれらのプラットフォームを利用しており、もはや社会インフラとなっています。
それらのプラットフォームが急に使えなくなったら?アカウントが急にBANされたら?
困るどころか、生活が成り立たなくなる人も多いでしょう。
それくらい、現代のWeb2では一部の巨大企業に依存した生活をしているわけです。
しかし、そのような生活を変えるのがweb3なのです。
web3には、Web1、Web2における様々な問題点を解決できる可能性があります。
まずは、Web1 / Web2について、解説します。
Web1.0 インターネットのはじまり。ホームページ時代

Web1は、個人がインターネットを利用できるようになった時代です。
インターネットの普及により、世界中の様々な情報にアクセス出来るようになりました。
各企業がこぞって自社HPを作成し、それらにアクセスすることで能動的に情報を得られるようになりました。
しかし、企業などから情報を受け取ることは出来る反面、情報を双方向で発信することはできませんでした。
正確には、個人でもHPを作ること自体は可能でしたが、非常にハードルが高く、資金や技術力がなければ難しかった。
しかし、「TV:垂れ流される情報をただ受け取る → Web1:能動的に情報を受け取りに行く」といった時代の変化があった事は、大きな衝撃だったのです。
Web2.0:情報発信の民営化。SNS時代

Web2とは、いわゆるSNS時代です。
GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)といった巨大IT企業が台頭しました。
これらのサービスであるSNSを利用することで、世界中の人々が個人と個人で繋がり、双方向で情報を発信することが出来るようになりました。
発信のハードルが大幅に下がったことによって、個人の発信だけでなく、ブロガーやYouTuber、インスタグラマーなどの新たな職業を生み出す結果にも繋がったのです。
Web2の問題点
Web2時代によって、世界中の人々の生活はより便利になりました。
しかし近年、Web2における問題点も明るみになってきたのです。
個人情報の集中

私たちはWebサービスを利用する際、個人情報を入力し、ID/Passwordを設定する必要があります。
また、それらのサービスを利用することで、個人の趣味趣向やアクセス履歴・購入履歴など、あらゆるパーソナルな情報を収集されているのです。
つまり、世界中の人々の情報が、巨大グローバルテック企業に集中しているのが現状です。
プライバシーの観点から問題視する声は以前からありましたが、個人のプライバシーをどう守るかは重要な課題の一つです。
中央集権化

私たちは、日夜様々なSNSに文章や写真、動画などのコンテンツを投稿しています。
趣味や遊びとして楽しむ人もいれば、それを職業として生計を立てている人もいます。
しかし、自分が投稿したコンテンツが、一方的に運営に削除されるという事も珍しくありません。
Twitter社がトランプ元アメリカ大統領のアカウントを削除したのは、記憶に新しいですよね。
逆に、国家というのもまた中央集権の最たるもの。
トランプ元大統領は、動画投稿アプリ「Tiktok」の米国内利用を禁止すると発表しました。
このように国やグローバルテック企業によって、私たちが蓄えたデジタルコンテンツを一瞬にして無かったことにされてしまうという危険性があるのです。
国や一部企業に依存した状態では、非常にリスクが高いといえます。
web3のメリット
これらの問題を解決できるのが、web3です。
web3には、主に以下の3つのメリットがあります。
・個人情報の登録が不要
・ダイバーシティな世界
・個人がデジタルデータそのものを所有できる
個人情報の登録が不要

Web2では、Webサービスを利用する上で個人情報の開示は必須です。
しかし、web3ではその必要がありません。
例えば、web3の世界では決済に仮想通貨が使われています。
仮想通貨を所有・決済するには、仮想通貨ウォレットが必要ですが、web3における仮想通貨ウォレットの代表格とも言えるのがMetamask。
このMetamaskの作成に個人情報の入力などは一切必要なく、無料でしかも完全匿名で作成できます。
このMetamaskウォレットを一つ持っておけば、web3における様々なサービスを利用できます。
なぜこれが可能なのかというと、Metamaskは銀行のような中央の管理者が存在しません。
ブロックチェーン上にあなた専用の箱を作るイメージで、その箱から仮想通貨やNFTを出し入れすることが出来ます。
スマートコントラクトと呼ばれるブロックチェーン上のプログラムによって自動で制御されているため、中央の管理者がいなくても成り立つわけです。
web3におけるサービスは、Metamaskをはじめとした仮想通貨ウォレットを接続することでアカウント情報を管理しているので、匿名のままサービスを利用できるのです。
しかし、Metamaskなどのウォレットは仮想通貨の決済は可能ですが、仮想通貨を日本円などで購入することはまだできません。
現状は、仮想通貨を日本円などで購入するには仮想通貨取引所を通して購入します。
ちなみに、仮想通貨取引所で仮想通貨を購入するなら、初心者にも扱いやすいコインチェックがおすすめです。
9/30まで、口座開設し日本円入金するだけで1500円分のビットコインが貰えるのでお得です。
もう少し時代が進めば、Metamaskなどのウォレットに、仮想通貨を日本円で直接買えるようになるかもしれません。
しかし、現状はWeb2→web3へと向かう過渡期。これから少しずつweb3の世界へと変わっていくことになるでしょう。
ダイバーシティな世界
web3では、個人情報は一切開示する必要はありません。
つまり、現実社会のように、年齢・性別・人種・国籍などの制約を受けずに活動することが出来ます。
web3の世界では、自分のアイデンティティを偏見や固定観念ゼロの状態から構築出来るのです。
そのため、生まれた国や境遇、身体的特徴などで不利益を被ったり、コンプレックスを感じる事はなくなっていくでしょう。
個人がデジタルデータそのものを所有できる
Web2における個人のデジタル資産は、全て中央集権的な大企業や国家に生殺与奪を握られているような状態です。
データにお金を払うという場合でも、データを所有するのではなく、データの利用権を買うというのが現状。
しかし、web3ではデジタルデータそのものを所有することが出来ます。
それを可能にするのが、”NFT”です。
現状のNFTはアート作品としての注目が目立ちますが、今後デジタルに置き換えられるものはすべてNFTに成りえます。
そして、そのNFTは中央集権に依存する事はなく、仮想通貨とともにウォレットに保存し、自分自身が所有者となることが出来ます。
そして、それらを様々なweb3のサービスに持ち込むことが出来るのです。
NFTとは?と思った方、またはNFTに興味がある方はこちらの記事をチェック!
web3のデメリット
web3には、もちろんデメリットもあります。
・web3サービスの利用難易度の高さ
・手数料が高い
・詐欺が横行している
・全て自己責任
・法整備が整っていない
web3サービスの利用難易度の高さ
web3サービスを利用するには、”ウォレット”を作成する必要があります。
その上、仮想通貨の取引をするために取引所の口座開設をして仮想通貨を購入し、ウォレットに送ってはじめてweb3サービスの利用準備が整うわけです。
これらの手順は、Webリテラシーが元々高い方でない限り、小難しく手間がかかる作業です。
また、Metamaskの管理方法はしっかりわかっておかないと、後々大きな損をする可能性があります。
こちらの記事には、仮想通貨取引所の口座開設からMetamaskウォレットの作成方法までの手順を徹底解説しています。Metamaskの管理方法や注意点も網羅しているため、是非読んでみてください。
手数料が高い
web3で利用されている仮想通貨は、主にイーサリアム(ETH)です。
イーサリアムを使ってやり取りをするには、ガス代と言われる手数料がかかります。
仮想通貨を送ったり、NFTアートを購入する際などが主ですが、数百円から混雑具合によっては数千円かかることもあります。
今後、ブロックチェーン技術の発展によって、ガス代の高さは解決されていくでしょう。
しかし、現時点ではweb3のサービスを気軽に利用しづらい原因の一つとなっています。
詐欺が横行している
web3の世界では、詐欺やハッキングが非常に多いです。
まだまだ未発達で情報が少ないため、詐欺師にとってはやりやすい環境になってしまっているのでしょう。
メタマスクなどの仮想通貨ウォレットは、スマートコントラクトと呼ばれるブロックチェーン上のコードによって管理されています。
これ自体をハッキングなどで改ざんすることはできません。
しかし、詐欺師達は巧妙に被害者を”騙して”仮想通貨やNFTの送付許可を自ら与えるように仕向けてくるのです。
不用意に怪しいサイトに接続したりすると、資産を奪われてしまう可能性があるので注意が必要です。
全て自己責任
現時点であなたが、不正アクセスによってお金やデジタル資産を奪われてしまった場合、どうしますか?
多くの人が、サービスの運営サポートに連絡して解決してもらうでしょう。
しかし、web3の世界では中央の管理者が存在しません。
明確な運営責任者もいなければ、サポートチームもいないわけです。
その場合、自分で解決策を見つけ出すしかありません。
全てが自己責任の厳しい世界なのです。
法整備が整っていない
仮想通貨やNFTをはじめとするweb3のモノやサービスには、法律上の扱いが定まっていません。
税制面でも基準が曖昧ですし、仮想通貨やNFTを盗まれても罪に問えない可能性すらあるのです。
今後、web3において法的な制限が出てくる可能性もあるため、注意が必要です。
web3の代表的なサービス
web3の代表的なサービスを3つ紹介します。
OpenSea

OpenSeaは、NFTの売買をすることができる世界最大のマーケットプレイスです。
NFTとは、替えがきかないデジタルデータのことで、コピーと本物を明確に区別できるようにする技術です。
イーサリアムを使って、ブロックチェーンを介した世界中のデジタルアートを購入することができます。
NFTの売買に興味がある方は、こちらの記事をチェック!
The Sandbox

Web上の仮想空間”メタバース”を介したゲーム「The Sandbox」。
簡単に言うと、マインクラフトのアイテムやキャラ、ゲーム内のお金をNFTとしてブロックチェーンに紐づけたようなゲームです。
これらは”ウォレット”を通じて仮想通貨によって売買することができます。
STEPN

「STEPN」は、運動するだけでトークン(仮想通貨)を稼ぐことができるアプリです。
ウォーキングやランニングをして稼げるので、Move to Earn(M2E)と呼ばれています。
日本語で”動いて稼ぐ”という意味。
アプリ内で「スニーカーNFT」を購入し、「GST」トークンを稼ぐことができます。
まとめ
以上が、web3とは?の解説です。
まだまだweb3に関しては未確定なことが多いですが、web3によって私たちの生活が変わるのは間違いないでしょう。
良い方に変わることもあれば、悪い方に変わる部分もあるかもしれません。
しかし、新しいテクノロジーへの期待は尽きません。
今後もweb3の発展に注目していきたいと思います。
コメント